第7回おうみ佐保塾公開講座 

 

 

 一級建築士 柴山 直子 氏  

 

「五個荘金堂の町並み保存と近江商人本宅」

 

 平成25年5月14日()、一級建築士の柴山直子氏をお迎えし、「第7回おうみ佐保塾公開講座」を滋賀大学大津サテライトプラザで開催いたしました。

 滋賀支部会員に加えて奈良・京都・大阪・兵庫の各支部からもお越しいただき、一般市民をふくむ44名が参加されました。

 五個荘金堂の町並みが、「国の重要伝統的建造物群保存地区」として平成10年に選定された理由は、古代条里制の地割を基礎に社寺を中心に形成された農村集落であり、近江商人本宅の基本が農家住宅であることに加えて優れた意匠を施しているなど、田園を含めた伝統的建造物群のあるすぐれた歴史的景観であるとして全国初の指定となったとのことでした。

 また、金堂地区の町並みや商人本宅は、「三方よし」の精神を受け継いだ生活文化を残しており、その意匠の具体例を個々に紹介・説明をしていただきました。

 さらに、伝統的建造物群保存地区の修理・保存事業では町並み相談員のリーダーとして、携わってこられた数多くのエピソードをふまえたお話をお聞きしました。

 歴史的な町並みや住宅の保存事業は、修理・保存だけを目的にしたものではありません。

 そのため、それぞれの住宅の特性や防災対策などを踏まえ、この地域の魅力を将来に継承していく工夫や課題を検討しつつ、地元の「金堂まちなみ保存会」の方々は、訪れる人々におもてなしの心を持って活動されているそうです。 

第7回おうみ佐保塾 公開講座のようす